受賞者紹介

第51回 社会貢献者表彰

社会貢献の功績

こうせいほごほうじん くれせいめいえん

更生保護法人 呉清明園

(広島県)
更生保護法人 呉清明園 理事長 平原 正敏
理事長 平原 正敏

1950年に保護観察少年を受け入れる更生施設として発足。その後、成人も受け入れることとなり、刑務所や少年院に収容された人の内、引受人や帰住地の無い人を受け入れ、自立更生させる更生保護施設となった。2002年に寄付や助成金などで改築が行われ、全国に先駆けて全室個室の施設となり、現在20名の定員は全員男性で刑期を終え社会復帰を目指す人、福祉を受ける人など、新たな人生を歩む準備をこの施設で整える。
更生保護施設の存続には地元の理解と協力が欠かせない事から、この施設では自治会の清掃作業には寮生や職員等が参加、また災害時の一時避難所や自治会館として施設内のスペースを利用してもらう等、配慮を欠かさない。
職員も、寮生の社会復帰と更生の為、就労活動や住居探し等、いつでも相談できるような体制と雰囲気づくりに心がけ、物心両面で寮生を支えている。収容率は中国地方でトップクラスを誇る。

推薦者:中本 忠子
呉みなと祭りパレード
呉みなと祭りパレード

この度、公益財団法人社会貢献支援財団から社会貢献者表彰という見に余る大きな栄に浴することができ、感激と同時にまことに光栄に存じております。

表彰式の前には、受賞者全員の活動報告があり全国各地を始め、海外での活動の様子も紹介され、道は違っていても地道な努力を継続されるお姿に、非常に深い感銘を頂きました。

私たち更生保護法人は、罪を犯し矯正施設で罪を償った後、社会復帰する際、何らかの理由で行き先のない対象者を積極的に受け入れ、社会復帰と再犯防止に向けた各種支援を行う、法務省から委託を受けた民間の施設でございます。

安倍首相は、2020年東京オリンピックまでに日本を世界一安心、安全な国にすると宣言され、施策の一端として刑務所への再入所者数を3割減少させる目標を掲げています。

また再犯防止推進計画を定め、国及び地方公共団体が連携して実施すべき対策を細部に渡って明確化しています。

平成14年以降、一般刑法犯の認知件数は、減少傾向にあるものの、近年は少子高齢化の影響が色濃くなり、高齢者による犯罪や矯正施設への再入所が目立っており、高齢・障害を持つ対象者や特別調整対象者を受け入れ、適した処遇を実施する必要性が著しく高まっております。

一口に処遇と言いましても受け入れた園生の心を開くのは、決して容易ではありません。日常生活から園生に向かい合い、どういう生き方を希望しているのか、何に悩んでいるのか、どう導くべきか、彼らを理解し日々、悪戦苦闘しながら園生の個性に応じた処遇が重要で、マニュアルはありません。将来、彼らが再犯しそうになった時、呉清明園の職員を思い出し、思い留まることが出来たなら、そこで職員の願いが通じた証となります。そんな事を期待しながらの毎日でございます。

また、更生保護施設を退所した後、出番(仕事)の確保と地域への円滑な定着を目指し、再犯防止を図る「退園後のフォローアップ」事業を積極的に推進しています。こうした更生保護施設に対する社会の期待は、ますます高まっている現状から我々施設職員は、期待に応えるべく更に心を一つにし、入園者への各種支援に邁進いたしますことをここにお誓い申し上げます。

この度、私共の活動をご理解下さり、ご推薦頂いた関係各位の皆様に心から感謝申し上げます。

理事長 平原 正敏

  • 呉みなと祭りパレード
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  • 更生保護女性会炊事奉仕
    更生保護女性会炊事奉仕
  • 更生保護女性会炊事奉仕
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  • 子ども達と郷町公園でひまわり植樹
    子ども達と郷町公園でひまわり植樹
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  • 社会貢献活動 ゴミ拾い
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  • 社会貢献活動 草刈り
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  • 社会生活技能訓練(SST)
    社会生活技能訓練(SST)
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受賞者とみなさまをつなぐプラットフォームプロジェクト「ひとしずく」