この度は、公益財団法人社会貢献支援財団様の、記念すべき第50回の社会貢献者表彰を賜りまして心より感謝申し上げます。誠にありがとうございました。全国各地で社会貢献活動に携わっていらっしゃる皆さまと共に壇上に並ばせていただきましたことは、何にもまして名誉なことであると共に、センターの相談員にとりましても活動が認められた事は大きな励みとなり喜びでいっぱいです。

私たち「おうみ犯罪被害者支援センター」は、犯罪の被害にあわれた方やその周りの皆さまへの支援をしている団体です。平成12年、被害者支援に熱い想いを持ったボランティア10数名で立ち上げた当時は、まだまだ被害者への関心も薄く置き去りにされていたような時代でした。

電話相談から始まり面接相談、また支援としては直接的支援（付添支援）、司法・心理・医療・福祉・継続支援など、被害者が望まれる事を必要な限り提供できるように努力を重ねてきました。そして平成26年4月には、性暴力被害者総合ケアワンストップびわこ（通称ＳＡＴＯＣＯサトコ）を、産婦人科医会・県警・県と共に四者が協定を結んで設立しました。この支援体制は滋賀県方式として全国的にも注目されています。

こうして支援をしている中で、被害にあいながらも声をあげられない人たちに出会いました。子どもや高齢者や障害のある人が被害にあっているにもかかわらず、それを認識できなかったり、どこにどう言えばいいのかわからなかったり、辛く悲しい出来事を無かったことにしようとしている人がたくさんいることに気付きました。そこで作ったのが「たすけて」の絵本とＤＶＤです。ＮＨＫで紹介され、内閣府主催の中央イベントで発表の機会を頂き、全国から「送ってください」との希望が殺到しました。この度、性犯罪の法律改正があったことから、男の子の被害を追加して、内容を充実させた「たすけて２」の絵本とＤＶＤを作り、レセプション会場で紹介させて頂きました。

このような被害者支援センターは、各都道府県には1カ所ずつありますが、支援は華やかで目立つような活動ではなく、どちらかというと厳しい守秘義務のもと、一人ひとりに寄り添った活動ですから、世間にアピールすることも難しいのが現状です。

貴財団様から表彰を授与された被害者支援センターは、私たちが初めてだそうです。私たち支援センターと共に、被害者支援の分野に光を当てて頂きましたことは、何よりもありがたく心より感謝申し上げます。

ありがとうございました。

公益社団法人おうみ犯罪被害者支援センター
理事・支援局長 松村 裕美

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