社会貢献の功績
ラブ・ジ・アース実行委員会
ラブ・ジ・アース実行委員会はバイク(オートバイ)乗りに向けて「バイクに乗れるからこそ感じられる自然から得た気持ちを大切にして、地球のために何かを始めよう」と、バイク業界で広告業や出版業に携わる北村明広さんの呼びかけで2002年に発足した任意団体。2003年から毎年春と秋に日本各地の海岸で「ラブ・ジ・アースミーティング」と呼ばれるボランティア清掃活動を主催している。これまでに30回開催され、延べ1万2000人以上が参加している。回収するゴミは漂着ゴミが多く、数トンに及ぶこともある。清掃活動後にはステージイベントを行い、チャリティーオークションを実施して、売り上げをWWF JAPANへ寄付しており、10年以上継続されている。また「ラブ・ジ・アースミーティング」に参加したバイクショップなどが自主的にそれぞれの地域の海岸清掃を行うことが増え、開催の告知やノウハウの伝授、当日のサポートなども行っている。
この度は素晴らしい栄誉にあずかり、感謝の言葉もございません。これは、ご協力いただいた関係者、賛同するバイク(オートバイ)乗り全員の受賞であり、私は皆さまの代理として受賞式に出席したにすぎないと考えております。
私はバイク業界で広告・出版・イベント業にたずさわるなかで、一部のバイク乗りのマナーの悪さや、日本国内におけるバイクの社会的地位の低さを目の当たりにしました。このままでは日本のバイク文化は危ういと考え、「バイク乗りから始める地球愛護活動 ラブ・ジ・アース」を2002年に発足させ、“バイクに乗るからこそ感じられる自然から得た気持ちを大切にして、地球のために何かを始めよう”と呼びかけました。その一環として海岸清掃ミーティングを開催し、環境保護・社会貢献はもとより、バイク乗りのモラルと社会的地位の向上を目指しています。
実績としては、長年にわたり漂着物が放置されていた海岸を清掃したり、台風通過後に漂着した大量の流木を撤去したりなど、各地で多くの感謝の声をいただいています。また、海岸に落ちているゴミは行楽客がそこで捨てたもの以外に、河川から流れ込んだ家庭ごみや、海外からの漂着ゴミなど、環境問題がグローバルなものであることを実感させる要素が多く含まれているため、海岸清掃体験は参加者の以後の生活に大きな変化をもたらします。また、コミュニケーションも重視しており、相互に理解を深める好循環を生み出すことで文化の醸成につながっていくことも期待しています。
このミーティングは2003年に静岡県牧之原市(当時は相良町)にて第1回を行なって以来、毎年春と秋に開催し、通算30回続けて参りました。当初は“バイクのイベント”と聞いただけで自治体から開催を断られる有様で、途方に暮れていたところを相良町の担当者の方が「バイクのことはよく分かりませんが、とても良い試みですね。前例はないですがやってみましょう!」と道を拓いてくださいました。その後も牧之原市では何度もお世話になり、今回の受賞もその担当者の方が推薦してくださったことで実現しました。この不思議な縁には本当に感謝しております。
今回の式典におきましては、他の受賞者の方々の崇高かつ息の長い活動を拝見するにつけ、“我々はまだまだ…”と身の引き締まる思いが致します。権威ある団体からの受賞を追い風として、これからも目標へ向けて力強く邁進して参ります。この度は本当にありがとうございました。
ラブ・ジ・アース実行委員会
会長 北村 明広