社会貢献の功績
高島 法子
榎本 恵子
東京都小金井市で、パン作り教室で出会った高島さんと榎本さんは同市で障がい者が仕事をできる場所を提供したいと平成12年に有限会社として「パン工房ノアノア」を始めた。「パン工房ノアノア」では障がいを持った人も、健常者も人として同じ位置づけであると考え、互いに助け合って障がい者の自立活動を支援するとともに地域の福祉向上に寄与することを目的に、パンの製造販売を通じで利用者の工賃の改善と、活動の場が少しでも増えることを願い、一般社会での就労を目指して職業技術が身に付くように運営している。工賃アップへの取り組みとしてパンの具材の多くを内製することで製造原価を抑えるなどの工夫をしている。現在地域の保育園や老人ホーム、大学生協への配達、農協などにも協力してもらい、9の市区にまたがる22に及ぶ販売先を持っている。平成16年にNPO法人格を取得、同20年に多機能型事業所と認められ、2つ目の事業所「パン工房ノアノア」を開設する。平成23年3つ目の事業所「パン工房モナモナ」を開設。同25年には生活介護グループホームを、26年に生活上の支援を必要とする相談支援を行う窓口「モナモナ相談支援センター」を開設した。
高島 法子
今から、20年程前、子育ても終え 当時更年期にさしかかった私は毎夜、10時頃になると涙が溢れ出て「何でこんなに身体が衰えたのだろう、元気者の私がどうしたのよ」と泣きあかしておりました。涙が枯れたころ「これからは、自分とふれ会う人々にやさしくできる人間になることを目標に生きていけば」と天からの声が舞い降りてきまして、心が晴れ晴れとした時に水の流れごとく榎本恵子さんとの出会いがあり、今のパン工房ノアノア、NPO法人チャレンジャー支援機構につながりました。
当時、障碍者の施設は満足な工賃ももらえず、地域とのかかわりも少なく、まず私達はたくさんの工賃をあげられるようになりたい、障碍者の活動の場を広げたい、という事を目標にやってきました。
さて、立ち上げたものの女二人でやるのですから資金面でも大変で、何度辞めようと思ったかしれません。
それで、営業範囲を広げるため2004年NPO法人チャレンジャー支援機構を立ち上げ、徐々に信用も得られるようになり、配達の場所も増えてきました。
2008年東京都の認可を受け、多機能型「就労移行支援、就労継続支援」の施設となり、今日に至っております。
どのような苦しい時でも、資金面でも精神面でも、それぞれの夫の協力がなければ続ける事は出来なかったと思います。(2012年私の夫が、2013年榎本の夫がなくなりました)又私達の事業のためにたくさんの人達が骨身を惜しまず助けて下さいました。
このような栄誉ある表彰を受けることが出来ましたのも、私達二人の力ではなく皆様のお力添えがあっての事なのです。皆様方にこころより感謝申しあげます。
今の施設は15年も前に立ち上げたものですから、オーブンなども「風前の灯火だね」と、思われるくらい古く、広さも充分ではありません。現在、活動の場を広げるため移転も考えております。
新な目標にむけて、これからもハンディのある人達と寄り添い心豊かに、頑張ってゆく所存でございます。
15年の節目に私達の施設に光をあてて下さいまして本当にありがとうございました。
表彰式に出席し感動と勇気をいただきました。
NPO法人チャレンジャー支援機構
理事長 高島 法子
榎本 恵子
この度、このような栄えある所に招待されてビックリ嬉し!夢心地の一夜でした。ありがとうございました。
人の世の出会いの不思議と幸いな交わりの楽しさに魅せられるときでした。
全国各地から集われた方々が、それぞれに生かされている所で、自らに与えられている賜を、こんなにも一生懸命に活かしておられる様子を見聞きして感無量でした。と同時に、また新たな刺激と 夢を与えられる時でした。
人それぞれに置かれた所で、ふとした出会いが、その心を動かし今に至る活動の源になっている心の豊かさ温もりを感じました。
15年余り前、障がい者の就労の場の拡がりと、彼らが地域社会の中で自立して生活できることを願う一心で、無謀にも女二人で立ち上げたパン工房は、時を経て都の認可を受けた障がい者の就労の場となり、徐々に世帯も大きくなり念願の利用者さんの工賃アップも少しずつ年々実現化し、併せて利用者さんの年齢も高まってくる中で、小さいながらグループホームもできました。ここに至るまで、家族や周りの人たちには大きな犠牲を強いて共に巻きこんできたことも多々ありますが、このような良き理解者に恵まれて今が在ることに改めて感謝の気持ちいっぱいです。
人という字は支えられて立っているもの、その文字通り この世に生を受けたもの皆それぞれに必要とされて生かされていること、障がいを持つものも持たないものも共存することで、 お互いに引き立て学びあいながら存在していることも仕事をしながら常々感じさせられています。
仲間と共に身体を動かし仕事をしている時は、心の疲れも忘れて楽しいのですが、反面この仕事を動かしていくに及んで、財布を預かる者としては正直しんどい思いで一杯の時が多々あります。でも、この度ここに集われた皆様との交わりを通して、様々な活動をしながら同じようなしんどさを覚えておられる方々もいらっしゃることを知って励まされました。
時に自ら嘆きつつ、「でも此処が私の生きる道」と、立ち返されています。年の瀬近く、この歳にしてまた新たな見聞を広めさせて戴きました。感謝します。
NPO法人チャレンジャー支援機構 榎本 恵子