社会貢献の功績
徳田 安子
倉敷市立万寿小学校の通学路に立ち、児童の交通安全とともに気持ちの良い挨拶や児童の様子を見て適切な声掛けをしている。また困っている児童の相談に乗り、宿題の手伝いや参観日には親代わりに出席、家族に代わって修学旅行の小遣いを持たせるなど、母親代わりともいえる親身な世話もしている。20年以上にわたり学校と児童の家庭とをつなぐ役割を果たし、児童を見守り続けている。
この度、万寿小学校の校長先生から、突然の社会貢献者表彰候補に推薦のお話を頂き、このような大きな賞をいただきことに大変な戸惑いと驚きを感じながら辞退も考えましたが、温かいご厚意をお受けすることにいたしました。
私を支えて下さった方々に、感謝の気持ちで一杯でございます。
思えば早や二十数年、主人と共に定年退職後、第二の人生を迎え、息子夫婦の手助けをと孫を育てることに専念して参りました。この孫達が小学校へ入学することがきっかけとなってボランティアが始まりました。
グループごとの登校ですが、上級生がなかなか下級生の面倒をみることが出来ないのを見かねて不安になり、登校を見守りながら、次第に子ども達に手を差し伸べるようになりました。
不安な気持ちの一年生、取り残されて泣く子、親の慌ただしい出勤に併せて引っ張られてくる子、朝食を食べていない子、色々ありました。でも、根気よく子どもや親から話を聞くことで、理解をして頂きながら、私も有難い思いで、みんなを見守ることが出来ました。
児童の中には色々な家庭があります。子どもは正直です。中には自分から苦しい胸の内を話してくれる子もいるので、よく話を聞いてやり私なりにアドバイスをし、学校の近くまで送ることもしばしばで、手を振って笑顔で走って行く後ろ姿にほっと胸を撫で下した事も度々ありました。
登校拒否の子には、無理矢理背中を押すのではなく、根気と時間がかかりますが、笑顔がでるようになるまで待ってやると、自ら進んで学校に行くようになります。
また、修学旅行、卒業式だけは、小学校最後の思い出として、是非みんなと一緒に参加して欲しいという私の気持ちが強く、思いが叶った時は我が子のように嬉しかったものです。
これからも、万寿小学校の教訓にある「ますの子、たらの子、にしんの子」のように、強く逞しく元気に成長していく子ども達から、エネルギーをもらい、そして私を支えてくれた家族、何よりも亡き主人のこれまでの協力に感謝の気持ちを忘れることなく、微力ながら地域社会のために活動を続けていきたいと思っています。
ありがとうございました。
Yasuko Tokuda
(Kurashiki Muncipal Board of Education)