平成20年度 社会貢献者表彰
社会貢献の功績
かんきょうボランティアサークル かめのこたい
環境ボランティアサークル 亀の子隊
(愛知県)
代表 鈴木吉春氏
平成10年、当時小学4年生だった子どもたちが田原市の西の浜に散乱するゴミに憤りを感じ、毎月1回ゴミを拾いだしたことがきっかけで活動が始まった。平成11年にサークルとして名前を決め、現在は毎年1,000名近い参加者が集まり、海の環境に関心を高めるための活動として続けられている。
平成10年、当時小学校4年生だった子どもたちが田原市の海(西の浜)に行った時、海岸に散乱するあまりにも多いゴミに怒りを感じ、「西の浜はゴミ箱じゃない!」とゴミを拾い始めた。西の浜は三河湾国定公園の中にある。11年にはサークルとして名前を登録した。代表の鈴木吉春さん(53歳)と会員、賛助会員を中心に活動が続けられている。
亀の子隊(「サークル」)は、子どもたちの環境に対する意識を育て、人が健康に生きていくためには自然環境を大切にしなければならないことを理解し、西の浜をきれいにする活動を通じて三河湾から伊勢湾、そして世界の海をきれいにしようとする心を育てようと次のように活動している。
- 1) 西の浜クリーンアップ活動
- 毎月1回「西の浜はゴミ箱じゃない!」をテーマにゴミ拾いの活動を行なう。
より多くの人が参加できるように、活動案内の広報チラシを市役所、図書館など公共機関や市内のいくつかの事業所、また積極的に協力をしてくれる学校に届けているほか、ホームページで活動日・場所などを掲載している。 - 2) 活動発表・サークルニュースの発行
- 「きれいな海を守る心」をより多くの人に広げるために、市内だけではなく、東三河や県などのボランティア集会で活動発表をして、「きれいな海を守る心」を伝えている。
サークルニュースを毎月1回発行し、活動案内チラシと同様に公共機関や事業所、協力してくれる学校に届けている。 - 3) 海の環境を学ぶ会
- 体験型環境学習に位置づけられる活動として、「スナメリ観察会」「磯遊びの会」「釣りの会」「水族館見学会」などを行い、体験を通して海の現状や様子を知り、より多くの子どもたちが参加できるようにしている。
- 4) 手紙作戦
- 年に1~2回手紙作戦を実施し、行政機関、漁業関係者、海で働く企業だけでなく、無作為に選んだ県内の企業などに手紙を送りダイレクトに浜の様子を伝えている。
このような方法で、平成10年から20年までに131回のクリーンアップ活動を行い、33,710キロのゴミを収集した。ちなみに、16年度は、参加者1060人、集めたゴミの量3,950キロであったが、19年度は参加者938人、集めたゴミの量は4,300キロになった。
活動の成果としては、毎年延べ600人~900人が参加をしてくれるようになり、個人だけでなく賛助企業や、地域のコミュニティの参加もあり、よりよい環境作りの動きがでてきている。一方では、行政との連携も徐々に増え、関係部署との協働もできるようになってきた。
こうした活動を始めた当時の14名の小学生は、全員20歳になった。現在の隊員も57名の小学生がいる。「サークル」は人々が集い、大切にする里浜づくりの活動を進め、地域の共有財産としての海辺を創りあげていくことを期待されている。
(功績の概要・推薦者:愛知県田原市教育委員会)
Kamenoko Tai - Environment Volunteer Circle
(Aichi prefecture)
Children in Taharashi, Aichi Prefecture started collecting
garbage scattered on the West beach in 1998 to clean their environment
once a month. It turned to be a movement and they organize events related
to sea environment every year where 1,000 people get together.
Recommended by the Education Board of Tahara-shi,
Aichi prefecture
受賞の言葉
子どもたちが『西の浜はゴミ箱じゃない!』と海をきれいにしたいと願って始めた小さな活動が認められたことに大きな喜びを感じます。活動を始めて10年。これまで多くの人の理解と支援を頂き、活動をつづけてくることができました。今後も、活動を始めた頃の子どもたちの『海をきれいにしたい』『きれいな海を守りたい』という思いを広げていけるように、活動を続けていきたいと思います。