受賞者紹介

平成19年度 社会貢献者表彰

人命救助の功績

いとう げんし

伊藤 源士

(昭和32.2.26 生 50 歳/山形県)
伊藤 源士
平成18年8月9日の朝、山形県舟形町の最上小国川(もがみおぐにかわ)の河川敷で、川遊びをしていた小学生が溺れ、救助を求める声を聞き、直ちに現場に駆け付け着衣のまま川に飛び込み、泳いで無事救助した。
推薦者:財団法人 警察協会

受賞の言葉

此の度は私として偶然に出会い、私のとった行動がこのような光栄ある賞を頂き、大変驚いております。今後も精進して此の重い賞に恥じない様少しでも社会に貢献出来る様努力していきたいと思います。関係者の皆様方に感謝しております。

最上小国川

8月9日午前9時頃、舟形町長沢地内で農作業をしていた伊藤さんは、同所から約50メートル下流の河川敷で、川遊びをしていた男児(11歳)が溺れていると救助を求める声を聞き、直ちに現場に駆けつけると、水深3メートルを超える川底の澱(よど)みに、うつ伏せの状態で沈んでいる男児を発見した。伊藤さんは、逡巡することなく履いていた長靴をぬぐと、川に飛び込み男児を川底から引き上げ、抱きかかえながら対岸まで泳いで救助した。

当時伊藤さんは、河川敷近くのポンプ小屋で水のくみ上げ作業をしていた。毎朝5時頃に行う作業であったが、この日は遅くなり9時頃訪れていた。男児が溺れた最上小国川は、深いところでは水深3メートルを超える川であるが、この時期は雨量も少なく透明度も良く、子どもが沈んでいる場所が直ぐに特定できた。救助後も意識のない男児に対し、その場で直ちに人口呼吸と心臓マッサージを施し、飲み込んでいた水を吐き出させると呼吸も開始した。

町の消防団員であった伊藤さんは、7年前に習った心肺蘇生法(人工呼吸と心臓マッサージ)を夢中で施した。その後近くにいた釣り人が119番通報し、駆けつけた救急車により男児は病院に運ばれ一命を取り留めた。伊藤さんは「こういう形で知識が役立つとは思わなかった。一度でも人命救助について、学んでおいてよかった」と語っていた。

救助した川岸

Mr. Genshi Ito

(born February 26, 1957 [50 years old] ; Yamagata Prefecture)
In the morning of August 9, 2006, Mr. Ito heard an elementary school child who had been playing along the Mogami-Ogunigawa River in Funagata Town, Yamagata Prefecture, cry for help because he was drowning. Mr. Ito immediately jumped into the river without removing his clothes, swam to the child, and rescued him.
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