受賞者紹介

平成16年度 社会貢献者表彰

第二部門/多年にわたる功労

ながはま ふかし

永濵 滉

(昭11.7.6生 68歳/鹿児島県肝属郡)
永濵 滉
内之浦港甲防波堤灯台の監視協力者を委嘱され、43年間灯火の状況を毎夜見守り、航路標識事務所への異常通報と応急措置の実施等を通じて航行船舶の安全確保と海難防止に貢献されている。
推薦者:(社)燈光会

受賞の言葉

このような大きな賞を頂きましたことを光栄にそして大変嬉しくありがたく思っております。この度の受賞を契機として、今後も船舶所有者の無事故と航行安全ができる様、一層の努力をしていきたいと思います。

大隅半島、内之浦港甲防波堤灯台の灯火監視協力者を昭和36年に委嘱されて以来、同灯台の灯火の状況を毎夜見守り、灯塔等建物の状況の異常を航路標識事務所に速報し、事務所の要請ある場合は応急処理に努める等、献身的に協力してきた。その結果、消灯事故は最小限の時間で復旧でき、船舶の航行安全と海難防止に寄与した。内之浦漁港は在籍船243隻を有し、定置網、養殖等の漁業の盛んな県内随一の中核漁港である。同港の灯台は、入出港する船舶500隻余と付近を航行する船舶にとって海の道しるべとして重要な標識である。

永濵さんは自宅から50mほど離れた視認地点に毎夜赴き、灯火や施設の異常を確認している。確認方法は消灯確認に止まらず、灯質、光力の変化の確認を行い消灯寸前に察知したことも多い。特に、台風時期は危険に晒されながら灯火監視を行い、通過時には灯台に自ら赴き外観を点検し、結果を航路標識事務所に通報している。過去5年間に付近を通過した台風は10回、地震発生が1回で、その都度、設備の被害状況を自発的かつ的確に調査した。平成元年7月の希にみる大型台風11号襲来時も、永濵さんの的確な通報及び迅速な被害調査により、早急に対応措置をとることができ、周辺灯台が大被害を受ける中、消灯事故にも至らず被害を最小限に止めることが出来た。

内之浦港甲防波堤灯台