受賞者紹介

第57回 社会貢献者表彰
こうえきしゃだんほうじん かごしまはんざいひがいしゃしえんせんたー

公益社団法人 かごしま犯罪被害者支援センター

(鹿児島県)
公益社団法人 かごしま犯罪被害者支援センター

2005年3月に被害者支援を担う鹿児島県で唯一の民間支援団体として設立された。2007年7月には、鹿児島県公安委員会から「犯罪被害者等早期援助団体」の指定を受け、この間、電話相談、面接相談、弁護士等専門家による法律相談のほか裁判所や検察庁、警察への付添いなどの直接支援、キャンペーン等・命の大切さを学ぶ教室の実施による広報啓発活動に、積極的に取り組むなど様々な事情をかかえる犯罪被害に遭われた方々に対し、献身的な支援活動を行っている。また、性暴力被害者の支援を目的としたワンストップ支援センターの相談拠点として、被害届を出しづらいケースが多い性暴力被害者に対し、被害直後から、産婦人科等の受診やカウンセリング等の医療支援のほか、弁護士など専門家による法律相談を行うなど、常に被害者に寄り添った支援活動を行っている。

このたび、第57回社会貢表彰をいただきましたことを、心より感謝申し上げます。また、推薦していただいた方々や選考委員会委員の皆様に心より感謝申し上げます。

今回の式典に、残念ながら出席できませんでしたが、代理出席した事務局長より、大変心温まる式典であったとの報告を受け、センター理事・職員の他、ボランティア支援活動員の皆様とともに、これまでの支援を共に労い、分かち合うことができました。

鹿児島県では、平成2年に前理事長(当時の鹿児島大学教授・久留一郎先生)が臨床心理学の分野で初めてPTSDの概念を発表して以来、被災者・被害者支援を継続しております。当センターは平成17年3月に前理事長が中心となり、県警察や県弁護士会、県医師会をはじめ、関係各位のご尽力のもと、社会全体で被害に遭われた方々を支援する素地づくりに寄与すべく、県内唯一の民間の任意団体として設立され、今年度で18年目を迎えました。

当初、3名の職員と約50名のボランティア支援活動員による体制でスタートし、平成19年7月には、鹿児島県公安委員会から「犯罪被害者等早期援助団体」として指定を受け、被害直後の段階から被害に遭われた方々に接し、早い時点での支援が可能となりました。

また、平成23年3月には、県知事より「公益社団法人」として認定され、より公益性が認められる事業活動が一段と充実しました。

相談件数は年間約1,000件に上り、被害に遭われた方やそのご家族等からの相談や裁判所・病院への付添い等の直接的支援のほか、弁護士による法律相談、臨床心理士によるトラウマのカウンセリング等、専門家による実質的な支援の幅も広がり、当センターの存在意義や社会的役割も極めて大きくなっています。

今後も、当センターとしましては、被害に遭われた方々に「求められる人」を目指し、直接的支援及び職員研修(支援者支援を含めた自己研鑽)の充実、そして広報・啓発活動など「継ぎ目のない支援(点や線の支援でなく、苦渋の途にある方々がいつでもどこでも支援を受けられる“面”としての支援)」を大切にし、守秘義務のもと、黒子となって支援していきたいと思っています。
心を「想い」支援を「創る」。そういう心を大切にした支援の輪が広がりますことを祈念しております。

理事長 餅原 尚子

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  • 2019被害者支援フォーラム
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