公益社団法人 隊友会 東京都隊友会 医療支援部会
退官した自衛官及び、予備自衛官により構成される公益社団法人隊友会は全都道府県にあるが、医療支援部会は衛生職種 技能公募 予備自衛官有志会員15名で2014年に東京で発足した。当初は災害ボランティア活動を目的として設立したが、その後は各種団体が主催するマラソン、駅伝などのスポーツイベントや戦没者慰霊祭などの様々な行事において救護支援を行っている。災害時には自衛隊との連携が可能で、巡回診療や衛生指導など素早く小回りの利いた医療活動ができることで評価されている。被災地には1週間の短期から、1ヵ月程の長期駐留になることもあり、その間は本業の医療機関での仕事を代理の医師に任せて、自費負担で現地に向かう。会員はそれぞれの職場で医療従事者として勤務しながら有事に備え、常に即座に対応できる体制をとっている。
現在、世界ではウクライナにおける戦争や武力を背景とした現状変更の目論見、それに伴う世界経済の混乱、食料危機、国際秩序の乱れなど、混沌とした状況下に置かれております。
この様な利己主義、不寛容の蔓延る時代の中で、社会貢献支援財団より私たちの活動が評価されたことに対して、大きな喜びを感じると同時に、今後の活動に対する責任の重さをも自覚させられている次第であります。
同時に、今日まで私たちのボランティア活動に賛同、お手伝い頂いた「隊友会医療支援部会」の会員の皆様、及び御支援いただいた関係者の皆様に、この場を借りて心より御礼申し上げます。
そもそも私のボランティア活動は、阪神淡路大震災における、西宮体育館救護所での医療ボランティアから始まり、近年は本業の休暇を利用し、他のNPO団体の実施する東南アジアにおける医療活動に、あくまでも個人的に参加するスタイルで携わって参りました。
その様な中で、今回の表彰のきっかけとなった「隊友会医療支援部会」を立ち上げた契機は、東日本大震災の折り、私も登録していた衛生職種公募予備自衛官の仲間から、有事の際に専門技術を生かし、かつ機動性のあるボランティア活動ができる場所が欲しい、との要望の声が上がったことです。自衛隊の外郭団体である 公益社団法人「隊友会」の中に医療関係者を中心とした「隊友会医療支援部会」を創設致しました。
現在迄「医療をもって国民と自衛隊の架け橋たらんとする」をモットーに、有志を募り以下の様なボランティア活動を計画し実施して参りました。
(1)災害時の緊急医療活動
熊本地震災害
西日本豪雨災害
千葉県豪雨災害
(2)大規模イベントにおける救護活動
かすみがうらマラソン/国際ブラインドマラソン
東京2020 近代五種競技
(3)東日本大震災に伴う原子力災害復興支援
除染作業員に係る職場衛生管理
(4)戦没者慰霊行事に伴う救護活動
特攻隊員戦没者年次法要 世田谷観音
(5)災害派遣自衛官に対する支援・激励活動
熊本地震災害
西日本豪雨災害 等々
新型コロナウイルス感染症の流行により制限されていた社会活動も、紆余曲折を経ながら徐々に再開の方向で動き出しております。
私達「隊友会医療支援部会」は、これからも医療を必要とするところに、地道で息の長い支援を継続して行くことが、私達の存在意義であると思い、活動して行きたいと思います。
代表 白須 一也