受賞者紹介

第53回 社会貢献者表彰
にんていNPOほうじん よつばのくろーばー

認定NPO法人 四つ葉のクローバー

(滋賀県)
認定NPO法人 四つ葉のクローバー 理事長 杉山 真智子
理事長 杉山 真智子

18歳で児童養護施設や里親ファミリーホームを巣立った子どもたち、親からの虐待が再発した子どもや、帰る家がなく経済的にも困窮してホームレスになった15歳以上の子どもたちなどを、一時的に居住支援(シェアハウス)で預かり、就労支援を行って社会に貢献できる人材として世に送り出す自立支援行っている。
「四つ葉」では、いつでも信頼できる大人が必ずいて相談ができ、「失敗してもいいんだよ」という環境を作っている。また、こうした場所はこのホームだけではなく地域で支えていく「応援団」が必要だと考え、カフェや餃子屋の併設・経営や、イベント開催など、子どもたちと地域社会をつなぐ玄関の役割を担っている。巣立った子どもたちとは100%繋がりを保っており、月に1度の食事会兼ミーティングの実施や年数回講師を招いて働き方の勉強会を行うなど、子どもたちが折に触れて帰ってこられる機会を作っている。
また、「未来基金」を作り、子どもたちの未来を応援するために資格取得や進学などの費用の支援もしている。このほか地域の中小企業家同友会150社が滋賀県内児童養護施設の子どもたちの就労体験の場を提供しており、理解ある地域の応援団に温かく見守られている。

推薦者:島田 豊実

この度の受賞に際しましては盛大な祝賀会を開催していただき、会長よりご丁寧な祝詞ならびにお祝いをいただき、厚くお礼を申し上げます。この栄誉は幼少期に保護者から受けた虐待や貧困等生き辛さを抱えながらも前を向き懸命に生きる若者たちに新たな希望をくださいました。ここにあらためて感謝申し上げる次第でございます。今後も皆様のご期待にそむかぬよう、なおいっそうの努力を重ねる所存でございますので、なにとぞ応援のほどお願い申し上げます。

初東京、初新幹線の若者を始め、職員、東京の仲間たち約20名が表彰状授与を見守ってくれました。テレビのニュースで見たことがある帝国ホテル&孔雀の間。あまりのゴージャスさに圧倒され、有名なお寿司、天ぷらのお店、豪華ブッフェ、美味しそうなデザートに目をみはり、目を輝かして長蛇の列に並んでいました。

成人式以来という正装姿の和やかな若者たちを眺めて、やさぐれていた若者たちのこと思い出していました。四つ葉のクローバーは、親からの虐待や帰る家もなく経済的にも困窮してホームレスになったなど、15歳から22歳の若者が共に生活し、社会に貢献する人材として世に送り出す自立援助ホームです。入所時「大人は誰も信用できない」と断言する彼らと信頼関係を構築するまで職員の闘いのような毎日が続くと言っても過言ではありません。当ホームを卒業後毎月一度の里帰りシステムを作り、「ただいま〜」と顔を見せてくれています。

そんな若者たちが帰宅後次々と私にメールを送ってきてくれました。その中で23歳の若者のメールを紹介し、この度の財団への私からのお礼の言葉とさせていただきます。

「僕は、四つ葉に住んでいたころ、杉山さんに何度も叱られてぶつかったこともあったけれどそれがすべて愛情やったと、今日改めてわかりました。ホームを退所してからも四つ葉に何度も助けてもらって、言葉じゃ言い表せないほど感謝しています。でも四つ葉や杉山さんに貰ったものを欠片も還すことができていないことが悔しいです。今日、お聞きした表彰された方々の努力や苦悩、覚悟を自分の物差しで測ると、感極まり涙腺が決壊しました。これからは僕自身も誰かのロールモデルになれるよう、社会に対して僕にしか出来ないことを見つけていきます。いつか必ず強さと優しさを持った人間になります。今日、式典で僕は決心しました。社会福祉の力になります。四つ葉のスタッフや仲間に出会えて良かったです。まだまだ弱くて泣き虫で、高い壁や深い穴に邪魔されることもあるかもしれませんが、これからも見守ってください」

理事長 杉山 真智子

  • 毎月一度卒業生も入居者も一緒にご飯と話し合いをする真夜中会議の様子
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  • 2019ドリームライブにて若者トークセッション
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  • 2019年 夏琵琶湖で泳ぐ若者たち
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  • 2019年5月総会の様子
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  • 2019年8月琵琶湖でBBQ
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  • 社会的養護出身者が子どもを連れて月に一度里帰り
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