認定特定非営利活動法人 リボーン・京都
1979年から民間有志によるカンボジア難民救援会で、慈善バザーを行っていた婦人グループが、活動を拡大したためそこから92年に独立した団体。難民キャンプや途上国で縫製を指導する活動を主に行っている。寄付される古着の中に正絹等の着物が多くあったが、難民がそのまま着るわけにもいかず、用途を考える中、ボランティアをするデザイナーが、ほどいた着物の生地を洋服に仕立て直す方法を提案。当初は団体ボランティアの手でリフォームし販売されていたが、難民キャンプには、国連から寄付されたミシンがあることを知り、それならば、難民の自立にもなると、90年からカンボジアを皮切りに洋裁技術の指導を開始した。①国内で寄付された着物の生地を、ボランティアがほどき、洗い張りをして、型紙と完成見本品を付けて現地に送る。②指導者の元、パターンに沿って現地の人が縫う。③厳しい品質検査を経て、洋服に生まれ変わった製品を買い取る ④日本に送り返され、販売され、寄付や活動資金にするといった流れで、団体のモットーとして、ただ買い与えるのではなく、難民の支援がモノではなく、技術指導でと、途上国の女性や若者の精神的経済的自立を支える活動を行っている。
この度社会貢献支援財団が当会の40年にわたるボランティア活動を評価して下さり、表彰して頂ました。当会から4人出席いたしましたが、財団の素晴らしい企画と、暖かい御もてなしに心より御礼申し上げます。40年のボランティア活動の中で、途上国の生活困窮者の支援活動や当会の運営などで困難もありましたが「得るより与える方が幸いなり」をモットーに頑張ってまいりました。この度のご招待を受けて、ありがたく感謝の気持ちでいっぱいです。今回の受賞者の中に人命救助や障害者の方がたの支援など緊急で勇気のいる立派な社会貢献をされた方々がいることを知り敬服いたしました。
当会の「リボーン・京都」は人間が生活するうえで、衣食住が必要ですが、その衣に関わる支援をしています。1979年に当会はカンボジア難民救援会(現NICCO)の婦人グループとして活動し、日本全国から古着を集めカンボジア難民に送りましたが、その中に日本の着物が送られてきましたが、着物は民族衣装で難民に役立たないので、送らずに残しておきましたところ、ボランティアのデザイナーが着物から洋服を制作することを婦人グループに指導し、完成した作品をリボーンウエアーと名づけて、デパート等のチャリティバザーで収益を得ました。それを難民に送る古着の船賃に充当いたしました。この活動がマスコミに取り上げられ、不用になった着物が日本全国から続々と当会に送られてきました。この洋裁技術をタイとカンボジアの国境の難民村の女性難民に訓練することを考えました。難民村にはすでに国連から足踏みミシンが寄贈されていましたので、着物地を教材に洋裁専門家と私(現 プロジェクトマネージャー)が現地に赴き、ブルーテントの中で赤土の上にビニールを敷きその上にべニア板を置き、机替わりにして洋裁指導をいたしました。完成した作品には出来栄えに応じて奨励金(仕立代)を支払いました。そしてその作品を日本に持ち帰りチャリティバザーを催し収益を救援活動費に充当しました。カンボジア難民が自国にもどれるようになり、その後ひきつづきこの支援の方法で、ベトナム、スリランカ、イエメン、ヨルダン、ラオス、ルワンダと7か国の生活困窮者の女性と若者に日本の着物を教材に洋裁技術指導をして経済的精神的自立を目指す支援をしています。今後とも皆様のご支援をお願い申し上げます。
理事長 小玉 昌代