表彰式典

第54回 社会貢献者表彰式典(於:帝国ホテル東京)

受賞者代表挨拶

受賞者代表・認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会 剣持睦子さん

受賞者代表・認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会 剣持睦子さん

認定NPO法人世界の子どもにワクチンを 日本委員会 剣持睦子と申します。

この度、社会貢献者表彰を皆様とともにお受けできますことを誠に光栄なことと心から感謝申し上げます。受賞者を代表してご挨拶をということでございますので、大変僭越でございますが、ひとこと御礼の言葉を述べさせていただきます。

今回が54回目の受賞式と伺っております。社会的に報われる機会の少ない方々を対象に表彰する歴史ある財団だそうです。昨日と今日、私は39の個人団体の方々から活動を詳しく伺いました。助けを必要としている人々、あるいは助けを必要としている環境に寄り添って細やかにあたたかく粘り強く支援を続けていらっしゃる方々のお話を伺って、深く深く心に響きました。このようななかから私どもの団体を、個人をお選びくださった貴団体に対して本当に心から御礼申し上げたいと思います。

私ども認定NPO法人世界の子どもにワクチンを 日本委員会は1994年細川佳代子が創設いたしました。細川は幼いころ、日本は敗戦国にもかかわらず欧米の先進国からワクチンや粉ミルクを送っていただき無事に成長することができましたので、大きくなったらご恩返しをしたいと思ってワクチン委員会を立ち上げました。1994年当時世界でワクチンがないために5歳までいきられない子どもたちが一日8,000人でした。

最初は資金を集めるために使用済みのテレホンカードが海外で換金できるとのことで、全国から集めることを始めました。アジアを視察して、先ほどもビルマの会のことを伺ってご縁があると思ったのですけど、細川はアジアを視察して軍事政権下のミャンマーにワクチンを送って支援することを26年前に決めました。そして先ほど皆様ビデオでご覧になったとおり、ある日ソフトバンクホークスの和田投手から直接私たちにお電話があって、支援したいのですが、というお申し出がありました。そして「僕のルール」が全国に広まりまして、支援国もミャンマーからラオス、南太平洋のバヌアツそれからブータンにも、常時支援国が4か国にもなりましで、緊急支援も可能となりました。

私どもの活動は、個人企業の方々からのご寄付のほかに、使用済みの切手、書き損じはがき、ペットボトルキャップなどを創設当時から「もったいない」の精神で皆様へご協力を呼び掛けて開発途上国の子どもたちの命のために活動を続けております。

創設から27年目の今年、ワクチンがないために命を落とす子どもたちは半減いたしましたが、それも一日4,000人、20秒にひとりの子どもたちの命が失われています。

新型コロナウイルスの世界的蔓延で感染症の脅威、ワクチンの大切さを実感する日々です。このような状況でも、このような状況だからこそ幼い命に影響が及ばないよう今年も昨年と同じに支援者様からお預かりしたご寄付をワクチンとワクチンを冷たいまま届けることができるコールドチェーンとして送ることができるように努力してまいります。

本日ご一緒に栄誉ある賞をいただくことになりました皆様方の活動も同じと思いますが、今助けを必要としている方々、環境への支援のための活動はこれから色々な意味で影響を受けるのではないかと心配しております。でもこのような時期に貴団体からの受賞は誠にありがたく、強い励みとなります。受賞の皆様とともに社会貢献支援財団安倍昭恵会長はじめ財団の皆様、関係の皆様に心から御礼を申し上げます。

本日は本当にありがとうございました。

認定NPO法人世界の子どもにワクチンを 日本委員会
 理事長 剱持 睦子