社会貢献の功績
特定非営利活動法人
阪神高齢者・障害者支援ネットワーク
平成7年の阪神淡路大震災発生後、高齢者と障がい者支援のために結成され、福祉避難所を開設し、その後被災地の状況の変化と共に、仮設住宅支援を24時間体制で実施、仮設住宅地域見守り連絡会を発足させた。同11年には仮設住宅内にグループハウスを開設し、認知症やアルコール依存症の人の改善と復興住宅への転居をサポートする活動を行った。仮設住宅が解消された後、それまでの活動で検証された課題を解決するため、デイサービス、グループハウスを開設し活動を継続、地域の寄りあい所も併設し、同16年にNPO法人認定を受け、神戸市の委託事業として「生きがい対応型デイサービス」の活動を継続している。東日本大震災では、気仙沼市内の避難所にて支援を行い、同年9月より仮設住宅の自立支援を継続的に行い、要援護者や子どもたちへの訪問、必要に応じて医師や専門家へ繋ぐ活動などを行っている。現在も仮設住宅での生活を余儀なくされている人々や子どもの心のケアに積極的に取り組んでいる。
この度は、私ども阪神高齢者・障害者支援ネットワークに対しまして栄誉ある表彰をいただきましたことに心よりお礼を申し上げますと共に、阪神・淡路大震災から20年にわたる自道な活動が評価をしていただけたことにスタッフ一同何よりのことと喜んでおります。
また、私どもの活動を常に暖かく見守り、共に手を携えて歩んでくださり、この大きな賞にご推薦下さいました兵庫県看護協会に深く感謝を申し上げます。
2015年1月17日にはあの阪神・淡路大震災から満20周年をむかえます。震災当日、医療・福祉関係者、マスコミ人が中心となって支援グループを立ち上げ、避難所支援を行い高齢者や障がい者、虚弱者のための医療付避難所を創りました。現在の福祉避難所の原型です。
その後、仮設住宅・復興住宅支援、地域福祉の構築にと活動を続けてきました。その間、国内外を問わず自然大災害が頻発し、本年9月24日に他界いたしました理事長の黒田裕子はその都度支援に出かけました。東日本大震災でも翌日の3月12日には現地入りし、現状把握に努め帰神してから医薬品を集め現地へ送り届けたのを皮切りに、宮城県震災復興本部の指示に従い気仙沼市面瀬中学校避難所(体育館)における24時間体制の支援体制を組みました。現在も同中学校グラウンドに建てられた仮設住宅に拠点を置き、365日24時間体制の見守りを続けています。
神戸と気仙沼では土地柄、文化、風土などなど異なる所は沢山あります。でも"被災した"という事実は変わりません。神戸での災害復興支援の経験はそれ以後の大災害における支援体制への大きな下敷きとなっています。あくまでも下敷きとしてその上に現地に相応しい支援のあり方を組み立てるのが支援ネットのやり方です。
12月1日の表彰式は厳粛な中にも暖かい雰囲気のある素晴らしい式典でした。また全国から集まった団体の報告は同じ活動団体としても大変勉強になるものでした。同時に感動的でもありました。
人と人が暖かい気持ちで繋がりあえたとき、深い感動と生きることへの大きな希望が改めて生まれるものであることを再確認した一日となりました。感謝。
理事 宇都 幸子