社会貢献の功績
三浦 榮一
青森県五戸町を流れる五戸川の不法投棄などで悪化した水質、環境の改善に取り組もうと、平成5年に自治会の有志らと清掃や草刈を始めた。その後平成10年に「五戸川をきれいにする会」平成18年に「五戸川流域の保全と創造を考える会」平成20年に「魚にやさしい五戸川の環境づくりを進める会」を設立して会長を務め、それぞれ自治会や学校、地域住民や他団体と協力して同川の環境保全に努め、次世代に継承してゆく取り組みや、多様な生物の生息が可能な自然環境を取戻す、生態系保全活動を続けている。
平成5年夏「ふるさとの川が悪化している」と、出稼ぎの若者達から指摘されました。そこで「川をきれいにしよう」と、五戸川沿いの川原町自治会有志が平成7年、各自治会代表を集め、堤防の清掃や土手の草刈りを呼びかけました。
それ以降、清掃活動を通して、地域の奉仕及び環境美化に関する意識向上を図るため、町民にチラシで働きかけ、多くの方々から賛同を得て、6自治会、小学校並びに高校の8団体構成で、会員数約500人の「五戸川をきれいにする会」を平成10年11月設立、風雨にもめげず、河川環境の美化に取り組んでいます。
多くの人々が奉仕活動に参加することによって河川への不法投棄が減少し、流域全体にふるさとの川を守る機運が芽生えています。
学校関係者からは、川の水質や生物調査を行うことにより、川に親しむ機会が増え、自然を大切にする心と故郷への愛着心を持つようになり、とても良い教育の場となっていると喜ばれています。
平成18年3月、五戸川流域が県条例に基づく保全地域に指定。流域3市町村(八戸市、五戸町、新郷村)で河川愛護に関わる36団体および保全地域の巡視活動をしている、『ふるさと環境守人』二人の賛同を得て、同年6月「五戸川流域の保全と創造を考える会」(略称五戸川を考える会)を設立。各団体間の情報交換や環境保全活動を積極的に展開、活動の広域化を図っています。
更に五戸川流域を対象に多様な生物の生息が可能な自然環境を復活させるため、7団体構成の「魚にやさしい五戸川の環境づくりを進める会」を平成20年4月に設立。川に生息する魚類が海と川を往復出来る河川環境や五戸川の生態系保全に向けた活動の支援等を行っています。そして、稚魚の放流が2町村の幼稚園児や保育園児の手によって行われ幼少時から自然の大切さを学んでいます。
平成22年からは、五戸川の6つの頭首工に魚道工事が(6億円)実施されています。