埼玉・タイ王国友好協会
埼玉・タイ王国友好協会は、埼玉県の国際化の進展とタイ王国との更なる友好関係の維持確立を図り、民間レベルでの「草の根外交」を推進するために、前埼玉県知事故土屋義彦氏の全面的な支援のもと、1993年3月16日に設立された。
以後、上田埼玉県知事、埼玉県、埼玉県国際交流協会及び多くの会員の支援・協力のもと、教育支援・友好事業への協力など、有益な事業を推進している。
特に支援の届きにくいタイ王国北部の山岳地域を中心に活動を始めて設立20周年を迎えた。会員数は276者で、法人会員と個人会員の会費で成り立っている。
2005年から北部山岳地域に教育施設を建設し、校舎やオープンスタイルの教室、図書館、食堂、寄宿舎など9棟を寄贈した。
また、新たな取り組みとして2016年より、人材育成支援のために奨学支援も行っている。
これは、ソフト面での支援として、寄贈した教育施設の卒業生で北部山岳地域の教育関係の仕事を希望する高校生と大学生を対象に学費と生活費の一部を助成するもので、現在10名の学生を支援している。
さらに2017年からは、インフラ整備事業にも力をいれ、日タイ修好130周年記念事業として電気の無い村の通学路への太陽電池式街灯の設置を行ったほか、協会設立20周年記念事業として北部山岳地域での水道新設事業を新たに開始した。
国内での交流会やイベントにも積極的に参加し、国内外での友好と交流を深めて支援を続けている。
この度は栄えある社会貢献者表彰を賜り、誠にありがとうございました。
当協会は、埼玉県とタイ王国の友好関係の進展を図ることを目的として1999年3月16日に設立され、おかげさまで今年の3月で20周年を迎えました。この節目の年に社会貢献者表彰をいただきましたこと、大変光栄に思っております。ご推薦とご選考をいただきました方々をはじめ、当協会を支えていただいている皆様に改めて感謝の意を表します。
当協会はこれまで、友好親善事業への協力や人材育成支援など、民間ベースでの「草の根外交」に取り組んでまいりました。近年の活動としましては、2018年度に日タイ修好130周年記念事業を実施し、2019年度には協会設立20周年記念事業を実施しました。
具体的に、日タイ修好130周年記念事業では、①タイ北部ランプーン県のポメロップ幼少中校への食堂建設・寄贈、②電力インフラが未達である同県ホワイホーム村の通学路への太陽電池式街灯の設置、③ランパーン県の山岳民族職業訓練センターへの図書寄贈といった3つの支援を実施しました。また、ポメロップ幼少中校の食堂の完成に合わせ、2018年2月に、会員の皆様と共にタイ王国へ親善訪問を行いました。食堂引渡式へ参加したほか、継続事業である人材育成支援の次期候補者との面談などを行いました。親善訪問では現地の皆さんと直接触れ合い、たくさんの笑顔や感謝の言葉をいただくことができ、今後の活動の励みとなる大変貴重な思い出となりました。
協会設立20周年記念事業では、ランプーン県ホワイ・ヒヤ村での水道新設事業を実施しました。電気が無く、水道設備も不十分なこの村では、生活用水の確保が困難な状況となっていました。2018年2月の親善訪問の際、村長から設備改善の強い要請を受けた当協会は、総会での承認を経て、協会設立20周年記念事業として水道新設事業を開始しました。2018年9月に調印式を執り行い、一時は雨期で工事が難航しましたが、2019年3月には水道設備が無事完成しました。生活用水が安定供給されると共に、衛生面も改善され、村の皆さんには大変感謝されていると現地からご報告いただいております。その他、協会設立20周年の記念品として、現地中学生による手縫いのコースターの製作に取り組みました。コースター製作をきっかけに、このような1村1品運動がタイ北部地域にて広がることを願っております。
この度の受賞を機に、当協会ではさらに草の根外交に力を尽くす所存でございます。現地でのニーズを調査しながら、当協会としてどのような支援ができるか検討し、実行してまいりたいと考えております。
会長 原 敏成