東日本大震災における貢献者表彰
釜石市立大平中学校
釜石市で大津波の壊滅的被害を受けた中学校。被災した釜石の人たちが復旧・復興に向けて取り組んでいる姿を見て、同校の生徒も復興に向けてボランティア活動を実践してきた。5月24日の1回目の活動で、学区内の避難所を回り物資の整理や清掃活動をするなかで、地域の人々から「太平ソーラン」が観たいとの声が上がり、練習に取り組み、7月7日の2回目にボランティア活動と太平ソーランを仮設住宅の高齢者に披露し喜ばれ、復興への希望と勇気を与える一助となった。その後、同中学校の取り組みは口コミで市民に広がり、市内の祭りや老人ホームなどでも披露した。11月12日に本年度最後の活動を終えたが、来年度以降も継続していく予定。
「復興、支え合い・助け合い、感謝の気持ち」
3月11日の東日本大震災により、私たちの町、釜石は大きな被害を受けました。これからどうなるのだろうと、不安な気持ちになりました。
学校が始まるまでの期間、自衛隊や警察、全国のボランティア団体からの沢山の支援を頂きました。
また、学校が始まってからも、全国や海外の中学生から励ましの手紙や横断幕、寄せ書き、千羽鶴をいただきました。
色々な方々に支えられて、普段に近い状態で学校生活を送る事が出来るようになり、僕たちは、感謝の気持ちを伝えたい、釜石復興のために、何か行動をしたいという気持ちになりました。
そこで、総合的な学習の時間に、自分たちの住んでいる地域でボランティア活動をすることにしました。
テーマは「復興、支え合い・助け合い、感謝の気持ち」です。
1回目は、5月に学区内の避難所を回り支援物資の整理や配布、清掃活動、各家庭を訪問し、復旧のお手伝いをしました。被災された方々から「ありがとう」と声をかけられ、心が温かくなり、ますますやる気がわいてきたと感想を持った生徒が多くいました。
また、地域の方から「太平ソーラン」が観たいという声があり、次の活動に向け全校生徒で練習に取り組みました。
2回目以降は、仮設住宅を回り、市のボランティアセンターとの連携を図りながら活動を行いました。
仮設住宅での高齢者とのふれあいも、新たに企画し取り組みました。太平ソーランの披露では、満面の笑顔や涙を流して観て下さった方など沢山いらして、大きな拍手をいただきました。僕たちは、少しでも元気・勇気・希望を届けられたと、活動を振り返ることが出来ました。
今年度行った4回のボランティア活動を通して、僕たちでもできることがあるということを知り、お互いに支え合う大切さを学ぶことが出来ました。
今回、僕たちの活動が認められ、公益財団法人社会貢献支援財団様より、貢献者表彰をいただいたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。
これからも釜石の復興のため、僕たちの出来ることを、精一杯やっていこうという意欲がわいてきました。
「負げねぞ釜石!」