受賞者紹介

第48回 社会貢献者表彰

人命救助の功績

おくだ りょういち

奥田 凌一

(北海道)
奥田 凌一

2016年2月29日、20時37分、北海道美唄市峰延駅からの帰宅途中だった奥田さんは、自宅近くの親戚の家が燃えているのを発見した。自宅にいた母親に親戚宅が火事であることを伝えた後、走って親戚宅へ向かった。家全体に火の手が回っており、炎に包まれた玄関内で倒れている叔母を発見した。奥田さんは叔母を抱きかかえ屋外へ救出した後、燃えている衣類に雪を掛けて消火した。さらに玄関内でつながれていた飼い犬のリードを外し救出した。

推薦者:北海道美唄市消防本部

今回、この様な素晴らしい式典に参加させていただき誠にありがとうございました。当時高校2年生だったあの頃の私には到底想像もつかないほどの規模の式典に驚きが隠せませんでした。

私が人命救助をしたのは2016年の2月29日に北海道の美唄市に起こった火事の時でした。学校からの帰宅途中、夜8時30分ごろに自宅付近まで来ると焦げた臭いがし、ふと顔を上げると火に包まれた一軒の家が目に入りました。その火は親戚宅のものだと判断しとっさに自分の持っていた荷物を自宅に投げ込み家族に火事だと言う事を知らせました。現場に行くと玄関先で倒れているおばを発見し、家の外へ運び出しましたがおばの体には火が燃え移っていました。雪のある季節が幸いし近くにあった雪で消火しました。しかし、一緒に住んでいたおじは助ける事が出来ませんでした。

私のこの行動は、小さい頃に習い事の先生に言われた一言が関係していると思います。小学生のころから柔道を習い始め、教えてもらっていた先生には「人を助けられるような人になれ」と言われて人としての生き方も教わりました。両親もその先生を尊敬しており、私を立派に育ててくれたからこそ今回一人の命を救う事が出来たのだと思います。私はあの日以来、煙や焦げた臭いに敏感になりすぐに「火事かもしれない」と考えてしまうようになりました。今まで自分の周りには火事なんて起こらないと思っていたのにこんなにも間近で起こってしまうなんて思いもしませんでした。周りの人からは「一歩間違えればお前が死んでいたかもしれない」と怒られましたが、きっと私はまた目の前で火事が起これば同じ行動をとってしまうと思います。

式典に参加して感じた事は世の中には数えきれないほどの事故があるという事です。普段生活していて新聞やニュースを見るよりも式典に参加する事によって当時の現場をよりリアルに感じ取る事が出来ました。また、私よりも若い人がいると言うのにも驚きました。中学生の時に人命救助をした人がいてその行動力はこれからの若い世代に受け継いでいってほしいものだと思います。私が今回受賞できたのは、私を育ててくれた両親や先生、そしてたくさんの受賞対象者の中ら私を選んで下さった委員の皆様のおかげだと思います。これからの人生、この出来事を忘れることなく前に進んでいこうと思います。今回は誠にありがとうございました。

受賞者とみなさまをつなぐプラットフォームプロジェクト「ひとしずく」