受賞者

第47回

社会貢献の功績

やざわ けんじ

矢澤 健司

(東京都)

長男と次女が難病を抱えていたことから、1991年に障害を持つ子の両親が働けるように、子どもたちの放課後や休暇中の居場所となる「自主保育グループかるがも」を作る。2002年からは「NPO法人たすけあいぐるーぷぬくもり」で理事長を務め、訪問介護サービスなどの支援を行っている。また一般社団法人日本筋ジストロフィー協会副理事長を務め、インターネットの発達以前から筋ジストロフィー患者によるパソコン通信研究会を発足させ、同患者のコミュニケーションや最新医療情報の収集及び訪問診療の実施などQOL向上と社会参加のために研究、提案などの活動を行っている。

推薦者:一般社団法人 日本筋ジストロフィー協会
矢澤 健司
訪問診療
訪問診療

この度は、公益財団法人社会貢献支援財団の安倍昭恵会長から表彰状を頂き大変光栄なこととうれしく思っており、今回の受賞につきまして、大変細やかで温かいご配慮を頂き社会貢献支援財団の皆様に感謝申し上げます。

36年前に生まれた長男が福山型の筋ジストロフィー症であったことから、多くの皆様に支えられてきましたが、その中で支えあうことの優しさが大切な事だと感じてきました。その一つに、日本筋ジストロフィー協会がありました。筋ジストロフィー協会東京支部の皆さんはとても優しく、不安を抱えた私たち親子を迎えて下さいました。お蔭さまで4人の子供(その内2人は患者)と明るい家庭を持つことが出来ました。その中で、何かできることはないかと転勤した先の岐阜支部で支部活動のお手伝いをしていた時に、会報の編集にパソコンやワープロで作っていた原稿を、そのころ始まっていたパソコン通信を使って形式の異なる原稿を一度ホスト局へアップし、それを1つの機種でダウンロードすることによりフォーマット変換することが出来、会報の印刷ゲラを打ち出すことに成功しました。原稿は国立療養所長良病院(当時)に入院していた患者さんにも手伝って頂き分担することが出来ました。

この経験から、パソコンやワープロの作業が筋肉の力の衰えて行く筋ジストロフィーの患者にとても有用だとわかり、パソコン通信を活用することにより遠隔地の仲間とも交流することが出来る素晴らしいツールとして大きな可能性を持っていることを確信しました。

1990年にパソコン通信研究会を全国の成人患者が中心になり立ち上げ、1991年に秋の仙台大会で第1回の電子会議を大会の数か月前から各テーマについて書き込みを始め、当日もリアルタイムに会議の中継を行いました。この活動を積極的に行うため、総会で本部にパソコン通信のホスト局を開局することを提案し了承されました。ホスト局の設置には日本船舶振興会(現、日本財団)の支援を受け、通信端末のパソコンやワープロの購入にも助成を受けました。通信技術を全国の会員に広めるため大会で電子会議を開催し、研修会やシンポジュームを開き、病院の指導室の先生方の協力をお願いし全国27の筋ジス病棟に通信環境を整備していただきました。毎年開かれている筋ジストロフィー研究の発表の中で、パソコンを使ったITC技術が患者のQOLの向上に役立っているとの発表がなされています。

この他、今回の受賞の中には、地域で立ち上げた障害をもつ子どもとその家族の支援のための「自主保育グループかるがも」や地域での支え合いのグループ「NPO法人たすけあいぐるーぷぬくもり」の支援についても評価して頂いております。

現在は、一般社団法人日本筋ジストロフィー協会の副理事長、NPO法人日本障害者協議会理事及び「障害をもつ子どものグループ連絡会」の会長として障害をもつ人たちの地域での環境づくりのために活動を行っています。今後も微力ではありますが、少しでもお役に立てるように努力をして行きたいと思っております。

  • 毎年親と子の雪国学校を20年実行委員長として運営
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  • フランス筋ジストロフィー協会へ訪問
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  • 韓国で日本の筋ジス専門医の講演会
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  • 雪国学校
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  • 大塚駅前診療所で5年間訪問診療を行う
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  • 日本筋ジストロフィー協会創立50周年記念大会
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  • 日本筋ジストロフィー協会創立50周年記念大会追悼式挨拶
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