受賞者

平成27年度

社会貢献の功績

NPOほうじん ひたちりかくらぶ

NPO法人 日立理科クラブ

(茨城県)

日立製作所のOBを中心に、約100名のボランティアで構成され、日立市とその周辺の子どもたちに、科学に対する興味・関心を高める活動を平成21年から行っている。主に6つの事業を推進しており、(1)市内全小学校25校に「理科室のおじさん」を派遣し、理科授業の準備や休み時間にミニ実験教室を開催している。(2)「小・中学校の授業支援」として、教科書に加え身近な理科の応用原理を体感できる手作り教材の開発や科学クラブの支援活動など、平成26年度は合計484時間の支援を行った。(3)「理数アカデミー」科学者や技術者を目指している中学生を対象に毎月1回、生活に関係した発展的学習を行っている。(4)「モノづくり工房」毎月2回土曜日に小学生を対象に工作や実験教室を行っている。⑤「科学ふしぎ発見教室」水ロケット教室を毎月1回開催し、年1回の大会ではその成果を競い合っている。⑥「地域科学教室」地域行事や青少年のための科学の祭典に参加して理科実験の面白さを広めている。これらの活動により、日立市の「理科好き」の子どもを増やしており、全国の理科クラブの手本となって他県からの見学も多く、特に「理科室のおじさん」の派遣は他に例がなく、科学教育推進の成功例として注目を集めている。

推薦者:日立市
NPO法人 日立理科クラブ 代表理事 佐藤一男
代表理事 佐藤 一男

「理 科 が 楽 し い」- 次世代を担う子ども達への期待を込めて

この度、日立理科クラブが日立市のご推挙により平成27年度社会貢献者表彰を受賞し、誠に光栄に存じます。私たちの地道な活動が多くの皆様の高い評価をいただいた栄誉は、クラブ員は勿論、日立市教育委員会、学校の先生方や子供たちにも喜んでいただき、大変嬉しく、心から感謝申し上げます。

クラブ開所当時「理科は好きではない」子どもたちが、最近では「理科が楽しい」といっています。子どもたちに科学の不思議さ、面白さを理科実験を通じて発見してもらったことが良かったなと思っています。

理科授業支援
理科授業支援

日立市の全小学校25校に派遣した「理科室のおじさん」は、理科室をピカピカに整理・整頓し、子どもたちが理科に触れ合う場を作り、先生の理科授業の実験教材の準備や補助も担っています。小中学校の「理科授業支援」は教育現場に密着した実験支援を基本にしています。理科の単元に添った手作り実験教材を活用して理解しやすいよう心がけています。やる気のある中学生には、より高度な理科・数学教育を提供する「理数アカデミー」を設立して、月1回クラブ内で20数名の理工学博士や技術士が特別授業を展開しています。また最先端科学研究所見学会を実施しており、ノーベル賞を受賞した先生と握手して感激することもあります。さらに深く追求する「テーマ研究」にも力を入れ、その成果はJST(科学技術振興機構)などの発表会で優秀な成績を収めるようになりました。

子どもたちの科学への好奇心を育てるその他のイベントもあります。クラブ内にある工房での「モノづくり」。毎年開催される「水ロケット大会」。地域コミュニティーへの「理科出前教室」。地域や家庭でも科学への関心が深まりつつあることは喜ばしいかぎりであります。

日本のノーベル賞受賞の先生方も、夢中で自然に遊び、好奇心をもって科学をみつめた小中学時代が、科学者としての原点だったと述べています。私にも「電気」に魅せられた時代がありました。終戦後の昭和26年、中学2年生の時代に「真空管ラジオ」を作った時の感動でした。新任の先生に「電気」を学び、大学では電気工学を専攻し、大手電機メーカーで発電プラントの製造を担当、夢中で油まみれで働きました。「電気」は私の全てであり、「モノづくり」が私の人生となりました。

終わりに、安倍総理大臣が提唱した「1億総活躍時代」こそ、私たちOBが活躍するチャンスです。この受賞が退職後の科学者・技術者・教育者の一つの方向を示す事例として多くの仲間が立ち上がるきっかけになれば、と思っています。

NPO法人 日立理科クラブ
代表理事 佐藤一男

  • 工作教室
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  • 水ロケット大会
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  • 出前教室
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  • 先端研究施設の見学
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  • 地域科学教室
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