表彰式典

第48回 社会貢献者表彰式典(於:帝国ホテル東京)

受賞者代表挨拶

受賞者代表・NPO法人日本ベラルーシ友好協会 事務局長 佐々木 正光さん

夏真盛りの今日、このように盛大な授賞式に参加させていただき受賞者を代表してお礼の挨拶を申し述べます。

私たち「日本ベラルーシ友好協会」の活動は1991年3月から始まり、今年で26年になります。1986年に旧ソ連邦ウクライナ共和国で発生したチェルノブイリ原発事故被災者支援を行っています。2011年からは福島原発事故被災者支援も加わりました。先ほど受賞に登壇した元秋田大学学長の三浦亮先生との出会いがこの事業の基礎です。

先生の「よし、やりましょう。」の一声で始まったといっても過言ではありません。血液学の国際的権威としての存在も去ることながら遥か遠方のベラルーシ共和国の被曝者支援を続けて来られたご意志は決してその場だけのものではありません。

当会の活動の中心は人材教育で、1992年に一人目の研修医を招へいして以来、今年まで招聘した医師たちは77人上ります。

一人目の医師は内科医ユーリー・シェフェイルさんで三浦先生に1年間、お世話になりました。今では世界最高峰の病院と目されるイスラエルのテルアブビ医科大学の教授をしています。また、1996年に来秋した整形外科医、ベスパリチューク ポール先生の下には7,000人の医学生のうち1,000人は海外からの留学生が占める、世界有数の医科大学であるベラルーシ国立医科大学学長になりました。このように秋田大学などで研修したほとんどの研修医は帰国して数年後には教授などに昇進して指導的地位を築き、各種国際学会へ招聘され遺憾なく成果を発揮しております。

そして2011年3月に発生した「福島原発事故」に対してはいち早く支援表明をして、「私たちの経験を無駄にしないで下さい。」としてチェルノブイリ原発事故に関する復興のバイブルともいえる「ベラルーシ政府報告書」を下さいました。

それ以来毎年、福島を訪問して被災者支援を続けております。これら研修医は秋田へ来ることがベラルーシでの医学会は言うに及ばず、世界の医学界への登竜門とさえなっています。

16年前からは県内高校生の参加によって秋田駅での募金が行われており今月で193回目となります。お仕事での職業奉仕で社会貢献は当然としても社会の為に尽くす“社会貢献”は役に立って初めて認められます。「誰もしないから、しない。のではなく誰もしないから自分がやる」このことが最も重要なポイントなのではないでしょうか?私たちはこれからもこの賞に恥じることの無いように社会貢献を続けて参ります。本日は有難うございました。これでお礼の言葉といたします。

NPO法人日本ベラルーシ友好協会 事務局長
在秋田ベラルーシ共和国名誉領事
ベラルーシ共和国立医科大学名誉博士
佐々木 正光